2022年になった辺りからかな、ずーっと心の奥底がモヤッとしていたのだけど、その原因がちょっと分かった気がしたので、自分の思考をまとめるためにも文章にしてみることにする。
まず僕は、ゲーム、特にRPGが好きだ。というよりゲームはRPG以外ほとんどやらないと言っても過言ではない(アクションゲームの名作であるマリオやロックマンなど、有名で質の高いものはプレイするし楽しい。ロックマンだと9、10が特に好きだ)
で、このRPGというジャンル、作るのにとんでもなく手間と労力がかかる。僕は「タイルセット」などの画像アセットを購入して(仕入れて)、それを加工して2D-RPGのマップを作ったり、あるいはバトルシステムを組んだりするなど、ある程度の事を自前で用意できる部分がある。しかし
イラストなどは描けないので外注をすることがある(昔ちょっと描いていたけど挫折した、また趣味で描き直す日が来るかも)。
別に外注をすることは全然問題ない。そもそもこのクリエイターさんが好き、とか、応援したいな、という気持ちがあって外注するし、外注先は普段の活動等や実績を見てじっくり検討してからご連絡する。だからその人にお金が入ること自体は嬉しく思う。
ただ規模が大きくなると、RPG制作はお財布をどんどん圧迫していくことになる。
今この記事を書いている時点では、僕の制作規模など別に大したことはない。高くても数十万円。一度海外旅行に行けばこのくらいは軽くかかるし、他の趣味でも一年にこの程度を使う人は珍しくないだろう。
しかし自作品を販売してからというもの「赤字になる」…つまり損益分岐点を越えずコスト回収ができないことに、僕は少々ためらいを覚えるようになった。本当は外注規模をもっと増やしてクリエイターさんの経済をいくらかでも回したいと思っているが、それを躊躇し「こうしたらもっと注目されるんじゃないか(=黒字を保てるんじゃないか)」「ここはお金がかかるから減らそう…」など「打算的に」考えるようになってしまった。
別に打算的な思考を否定しているわけではないのだけど、こうなると以前やっていたようなフリーゲーム(作ったものを無料公開すること)の活動をしていた時の方が、充実していたように思えてもくる…ぜいたくな悩みかもしれないが。
思うにバランスを欠いてしまえば、足元がおぼつかなくなるのも当然至極な話だ。だから僕はゲ制に対して僕が大切にしたい様々な事を満たせるよう、工夫をしていきたいなと思う。
まず「自分が楽しむ」…これは大切。これがないとほぼ間違いなく続かない。
僕の知り合いで広告収入目的でYouTubeを始めた方が何人かいるが、軒並み止めてしまっている。それは「撮影・編集・ネタ出し」などの「労力」の割に合っていないからだ(2022年時点で、広告収入が取れる条件の一つであるチャンネル登録者数1000人が、実を言うとけっこうハードルが高いらしい。僕は見る専門だからあまり知らなかったけど。)
お金は確かに大切なのだけど、それだけだとどうしてもモチベーションは続きづらいし、精神的な負担も相当だろう。細々とでも長く続けたいのなら、自分がその活動をとことん楽しむことだ。まずこれがファースト。
そしてそれを土台にした上でお金の計算をしていけばいい。何なら自分が表現したいことをするために、多少の赤字になったっていい。別に大手企業様のように億単位のプロジェクトを動かしているわけではないのだ。自分の生活に大きな支障が出るほどの赤字でなければ問題ない。
海外旅行だって、単純にお金の動きだけ見れば「赤字」だ。しかし旅行という貴重な体験を積めて楽しめたのだから、そのお金は「生き金」だ。
「浪費するのを楽しんだ時間は、浪費された時間ではない」(英哲学者の言葉)のと同じなのだ。
どうも2022年に入ってからの僕は「まず自分が楽しむ」ということを疎かにしていたように思う。「自分が楽しい」と思う気持ちは、相手に伝わる。それを以って相手が良い気分になってくれたらそれでいいではないか。
お金のことを考えるあまり、僕はバランスを欠いていた。「楽しむ」ことをまず最優先に、今後もやっていけたらと思う。